クリエイティブ自体はシンプルなコンセプトでしたが、制作には毎回ユニークな課題があります。今回は本物らしい宇宙服の調達が最大のチャレンジでした。複数のサプライヤーやレンタル先を探し、最終的にビジョンに合い、カメラに映しても説得力のあるものを見つけ出しました。

美術面では、必要最小限ながらも意味のあるディテールを加えることで、リアリティを演出しました。照明やカメラワークと組み合わせることで、クリーンで信頼感のある仕上がりとなり、企画意図にしっかりと沿う映像が完成しました。

それ以外は最初から最後まで非常にスムーズな撮影でした。松井さんのプロフェッショナリズムと現場での柔らかな存在感のおかげで、すべてが自然にかみ合ったのです。

制作が「努力を感じさせないほどスムーズ」に進む時、それは課題が存在しなかったからではなく、チームの準備力、柔軟性、そしてクライアントとの信頼関係によって、一つひとつの障害をシンプルなステップに変えることができた結果なのだと改めて感じました。